おせち料理というと、「前日から何日も準備しないと大変」「料理が得意じゃないと無理そう」と感じてしまう方も多いですよね。
でも、実際にはメニューと段取りを絞ってあげれば、1日で無理なく作れるおせちも十分に可能です。
このページでは、おせち作りが初めての方でも挑戦しやすいように、「前日までの簡単な準備」と「当日のタイムスケジュール」をセットでご紹介します。
市販品も上手に取り入れながら、がんばりすぎないおせち作りのコツをまとめていますので、気になるところからぜひ読んでみてくださいね。
1. 1日でおせちを作るために知っておきたいこと

まずは「1日で作るおせち」のイメージを、ざっくりつかんでおきましょう。
昔ながらのおせちは品数も多く、すべてを手作りしようとすると時間も体力もたくさん必要になります。
そこで今回は、
- 比較的作りやすい定番メニューを中心にする
- 時間のかかるものは一部市販品に頼る
- オーブンやフライパンなど、家にある道具で作れるレシピを選ぶ
という考え方で、現実的に続けやすい「1日完結おせち」を組み立てていきます。
無理をして全品目を手作りする必要はありません。家族の好みや自分のペースにあわせて、作る品数を調整してOKです。
また、おせちはもともと保存食としての役割もありますが、現代の家庭では室温・暖房の状況や保存環境もさまざまです。
基本的には、完成したおせちは冷蔵庫など涼しい場所で保存し、早めに食べきることを意識しておくと安心です。
2. 前日までにやっておくと当日がラクになる準備
1日で作るとはいっても、当日の負担を少し減らしておくと、心にも時間にも余裕が生まれます。
ここでは、前日までにしておける簡単な準備を3つに分けてご紹介します。
・買い物リストを整える
まずは作るメニューをざっくり決めて、材料を書き出しておきましょう。
たとえば、次のようなメニュー構成だと、バランスも取りやすく、初心者さんにも比較的扱いやすいです。
- 筑前煮(根菜の煮物)
- ぶりの照り焼き
- 紅白なます
- たたきごぼう
- 伊達巻
- 田作り
- かまぼこ(市販品)
- 黒豆(手作りでも市販でもOK)
- 栗きんとん(市販品を活用しても◎)
このリストをもとに、肉・魚・野菜・乾物・調味料など、ジャンルごとにメモしておくと買い物がスムーズです。
冷蔵庫にすでにあるものと重複しないようにチェックしておくと、ムダな買い物も防げます。
・野菜の下ごしらえはここまでOK
当日の朝をラクにするために、根菜類やれんこんなどのカットは前日までに済ませておくのもおすすめです。
にんじん・ごぼう・れんこんなどは、切ったあと変色しやすいものもあるので、
- れんこんやごぼうは、水に浸して冷蔵庫で保存
- 里芋は皮をむいて下ゆでまでしておくと、翌日がラク
- にんじんは乱切り・飾り切りまで済ませて保存容器へ
といった形で、下ごしらえまで済ませて冷蔵保存しておくと安心です。
保存容器やポリ袋に入れる際は、水気を軽く切り、ふたや口をしっかり閉じて冷蔵庫で保管しましょう。
・調理器具と保存スペースの確認
当日は意外とキッチンがいっぱいになりがちです。
事前に次のようなものを確認しておきましょう。
- 大きめの鍋・フライパンは何個使えるか
- オーブン・グリルを使うタイミング
- 冷蔵庫内で、お重や保存容器を置けるスペースがあるか
- ラップやアルミホイル、保存容器のストック
お重を使う場合は、どの段に何を詰めるか、ざっくりイメージしておくと、当日の盛り付けがぐっとスムーズになります。
3. 朝から夕方までの「1日おせちスケジュール」
ここからは、実際のタイムスケジュール例をご紹介します。
あくまで一例なので、ご家庭のリズムに合わせて時間を前後させたり、品数を減らしたりしながら調整してみてくださいね。
・9:00〜10:00|下ごしらえをまとめて
- 野菜を切る(にんじん・ごぼう・れんこん・里芋など)
- だしをとる、またはだしパックを準備
- 黒豆を煮る場合は、この時間に火にかけてスタート
最初の1時間で、「切る作業」や「長時間煮るものの準備」をまとめて進めます。
ここをしっかり終わらせておくと、後の工程がとてもラクになります。
・10:00〜12:00|煮物と焼き物を同時進行
- 筑前煮を作る(根菜・鶏肉を炒めてから煮る)
- ぶりの照り焼きを作る
- 田作りをフライパンで炒って味付け
火にかけている時間が長いもの(筑前煮など)は、煮込んでいる間に別の料理を進められるのがポイント。
ぶりは味が入りやすいので、漬け込み時間を取りすぎなくてもOKです。
田作りは、弱めの火で焦がさないように炒り、調味料を絡めて冷ましておきます。
・12:00〜13:00|冷ます時間とお昼休憩
作った料理を常温で落ち着かせる時間も、スケジュールに入れておきましょう。
粗熱を取ってから冷蔵庫に入れることで、味がなじみやすくなり、保存もしやすくなります。
火を使う作業はいったん休憩して、お昼ごはんをとりながら、キッチンを軽く片づけておくと午後がスムーズです。
・13:00〜14:00|なますや伊達巻などのさっぱり系
- 紅白なますを作る(大根とにんじんを細切りにして甘酢に漬ける)
- 伊達巻を作る(フライパンまたはオーブンで焼く)
- たたきごぼうを和える
この時間帯は、火を使う時間が短めの料理や、和えるだけで仕上がる料理を中心に進めます。
なますは、早めに漬けておくと味がなじみやすいので、このタイミングで仕込んでおくと良いですよ。
・14:00〜15:00|市販品をきれいに整える時間
- 市販のかまぼこを飾り切りまたは斜め切りにする
- 市販の黒豆や栗きんとんを小さめの器に盛り替える
- ローストビーフやハムなどをスライスしておく
市販品も、そのままパックのまま出すのではなく、器を変えたり少し切り方を工夫したりするだけで、ぐっと華やかになります。
この時間に、盛り付け前の下準備を落ち着いて進めておきましょう。
・15:00〜16:00|お重にゆったりと盛り付け
いよいよ仕上げの時間です。
お重に詰めるときは、
- 色のバランス(赤・白・緑・黄色など)
- 高さやボリュームのバランス
- 汁気が多いものはカップや小鉢に入れる
を意識しながら、すき間を埋めるように少しずつ詰めていくときれいに仕上がります。
一度で完璧に詰めようとせず、「まず全体を軽く並べて、あとから微調整する」くらいの気持ちで大丈夫です。
・16:00〜17:00|仕上げと保存
- お重のふたをして、冷蔵庫または涼しい場所で保存
- 当日中に味見したい分は、別皿に盛っておく
- 翌朝温め直す予定のものがあればメモする
この時間帯までにすべての料理がそろっていれば、1日のスケジュールは完了です。
あとは、翌日のお正月の朝を楽しみに、ゆっくり過ごしてくださいね。
4. 各料理のかんたん時短レシピ
ここでは、スケジュールの中で登場した代表的な料理を、簡単な流れでご紹介します。
本格的な作り方はいろいろありますが、無理なく続けられるレベルを目安にまとめました。
・筑前煮のシンプル時短レシピ
鶏肉と根菜をたっぷり使った筑前煮は、おせちの定番。
時短のポイントは、食材を同じくらいの大きさにそろえることと、炒めてから煮ることです。
- 鶏もも肉・にんじん・ごぼう・れんこん・里芋・こんにゃくなどを一口大に切る
- 油をひいた鍋で鶏肉を炒め、色が変わったら野菜も加えて炒める
- だし汁・しょうゆ・みりん・砂糖・酒を加えて、落としぶたをして煮る
- 具材がやわらかくなったら火を弱め、汁気を少し飛ばすように仕上げる
・フライパンで作る伊達巻
伊達巻は専用の卵焼き器がなくても、フライパンで作ることができます。
はんぺんを使うレシピなら、ふんわりとした食感になりやすいです。
- はんぺんと卵、砂糖、みりん、だしをミキサーやブレンダーでなめらかにする
- フライパンに薄く油をひき、弱火〜中火でじっくり焼く
- 表面が固まったら裏返し、両面に焼き色がつくまで焼く
- 熱いうちに巻きすで巻いて形を整え、冷めたら切り分ける
・田作りを短時間で仕上げるコツ
田作りは、小魚をからいりしてから調味料を絡めるシンプルな料理です。
焦げやすいので、火加減に気をつければ短時間で仕上がります。
- フライパンに小魚を入れ、油をひかずに弱火でからいりする
- カリッとしてきたら一度取り出す
- 同じフライパンにしょうゆ・砂糖・みりんを入れ、とろみがつくまで煮詰める
- 火を止めてから小魚を戻し、手早く絡める
・たたきごぼうの作り置きポイント
ごぼうは、下ゆでしてから味をなじませることで、日持ちもしやすくなります。
- ごぼうを洗い、太めの棒状に切る
- 酢を少し入れた湯でゆで、ザルにあげる
- すりこぎなどで軽くたたき、食べやすい長さに切る
- すりごま・しょうゆ・みりん・砂糖を混ぜたタレと和える
5. 時短を叶える市販品の上手な取り入れ方
すべてを手作りにしようとすると、どうしても時間も手間もかかります。
そこでおすすめなのが、市販品とうまく組み合わせることです。
- 黒豆:手作りもおいしいですが、市販品を器に盛り替えるだけでも十分
- 栗きんとん:市販のものを使い、トッピングだけひと工夫しても◎
- かまぼこ:切り方や並べ方で華やかさが出せる
- ローストビーフ:スライスして盛るだけで豪華な一品に
「ここは作ってみたい」「ここは市販品に頼りたい」とメリハリをつけて選ぶと、気持ちにも余裕が出て、楽しく準備ができます。
6. おせちが美しく見える盛り付けのコツ
せっかく作ったおせちも、盛り付けで印象が大きく変わります。
特別な決まりはありませんが、次のようなポイントを意識すると、ぐっと見栄えが良くなります。
- 明るい色(赤・黄色・緑)を四隅や中央に散らす
- 同じ色が隣り合いすぎないように配置する
- 汁気のあるものは小鉢やカップに入れてから並べる
- すき間が気になるところに、葉物やかまぼこを少しずつ足す
お重がなければ、大きめのお皿やプレートに区切るように盛り付けるのもおすすめです。
「完璧なお重」でなくても、家族が笑顔で囲む食卓になれば、それだけで素敵なお正月になります。
7. 作ったおせちの保存方法と賞味期限の目安
おせちは、まとめて作って少しずついただくことが多い料理です。
安心して楽しむためにも、保存方法には気を配っておきたいところです。
- 室温が高い時期は常温放置を避け、冷蔵庫など涼しい場所で保存する
- 食べるたびに同じ容器を何度も出し入れせず、小分けにしておくと衛生的
- 日持ちしやすい料理でも、状態を見ながら早めに食べきる
具体的な日持ちは、料理の種類や味付け、保存環境によって変わります。
一般的には数日程度を目安として、見た目やにおいに違和感がないか確認しながら食卓に出すと安心です。
8. 用意しておくと便利なキッチングッズ
1日でおせちを作るとき、ちょっとした道具があるだけで作業がスムーズになることがあります。
必須ではありませんが、次のようなものがあると便利です。
- 大きめの鍋:筑前煮など具が多い煮物をまとめて作るときに活躍
- シリコン製の落としぶた:煮物の味を均一にしやすく、洗うのも簡単
- ピーラー:にんじんやごぼうの皮むきがスピーディーに
- 保存容器:下ごしらえ済みの野菜や、作り置きしたおかずの保存に
- ハンドブレンダー:伊達巻の卵液をなめらかにするときなどに便利
すべてをそろえる必要はありませんが、「いつも使っているお気に入りの道具」がひとつあるだけでも、料理時間が少し楽しみになりますよ。
9. よくあるおせち作りの失敗と対処方法
初めてのおせち作りでは、「あれ?少しイメージと違うかも」と感じることもあるかもしれません。
ここでは、よくあるお悩みと、その対処アイデアをいくつかご紹介します。
- 味が少し薄く感じるとき:翌日に温め直す際に、少量のしょうゆやみりんを足して調整
- 煮物の色が少し濃くなってしまったとき:別の器に盛る際、ゆでた野菜を添えてバランスを取る
- なますが水っぽいとき:和える前にしっかりと水気を絞るのがポイント
- 盛り付けが地味に感じるとき:赤いかまぼこやにんじん、緑の葉物を少し足して彩りアップ
多少の失敗は、手作りならではの味わいでもあります。
「来年はここを少し変えてみよう」と、次回へのヒントにしていくと、おせち作りが毎年少しずつ楽しみになっていきます。
10. まとめ|1日でも気持ちのこもったおせちは作れます
1日で作るおせちと聞くと、最初は少し大変そうに感じるかもしれませんが、
メニューをしぼり、前日準備と当日のスケジュールをゆるやかに決めておくだけでも、ぐっと現実的になります。
すべてを完璧にこなす必要はありません。
市販品も上手に取り入れて、ご家庭にあった「ちょうどいい手作りおせち」の形を見つけていってくださいね。
今年のお正月が、少しだけあたたかく、少しだけ特別な時間になりますように。